すみわたる空。
しずかな朝。
おてんとうさまはきょうもてらしてくれている。
いま、
ぜつぼうしているひとがいる。
かじでやけだされるひと。
ばくだんでししょうするひと。
かたわらでなすすべなくことばをなくすひと。
おおあめでいかだにゆれるひと。
やまくずれでいえをつぶされるひと。
かわがはんらんしていえがながされるひと。
やいばをむけられてふかでをおうひと。
くるまにぶつかってころんでしまうひと。
つまずいておおけがをおうひと。
のどにつかえていきができなくなるひと。
ういるすでこうねつにくるしみつづけるひと。
いたむひと。
いたみつづけるひと。
わたくしとて、
いつかはいたむ。
いたみつづける。
いたむまで、
いたむひとのこころはわからない。
ああ。
いたみはひとのかず。
いま、
ぜつぼうするひとがいる。
あすはわがみだ。
けれど。
いのるほかにないのだろうか。
でも、
いったい、
なにをいのればいいのだろうか。