2025年08月22日

なぜ記憶は薄れるのか

なぜ記憶は薄れるのか。

8月になると太平洋戦争のドキュメントであふれる。

80年経たから記憶は薄れるのだろうか。
なぜ記憶は薄れなければならないのか。

見たモノだからである。

ではなぜ、
あのときその場にいた人たちの記憶が鮮明たるか。

かれらはそのとき、
見、
聞き、
そのときの匂いを嗅ぎ、
そのときの風に触れ、
そのときの苦さを知るからである。

見たくもない画をみせられる。
聞きたくもない音を聞かせてられる。
嗅ぎたくもない匂いになす術をしらない。
灼熱に肌をさらす。
無味に汗の塩をたしかめる。
五感にとどまらない経験をする。
記憶は薄れない。

ゆえに、
記憶を継ぐことは至難である。
戦争を語る。
いったこともないくせに。
思考は停止せざるを得ない。

posted by 細野不巡 at 13:40| ことば | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする