奇抜といおうか、なんと迷惑なことであろうか。
その男には能力があった。
人を消してしまう。
たとえば、
子供と手をつないでいる親子。
その脇をタバコを片手にもつ女がいた。
「・・子供の顔にあたるじゃないか。」
その男、
「消えうせろ。」
あたまのなかでつぶやくと、
シュッと女は消えた。
つみなことに、
その男、
いっさい
ふりむかない。
女が消えたことはしらない。
かれこれ15,000人はその男のせいで消えている。
メディアは失踪については報道しない。
その男は、
ついぞ、
おのれの能力にはきづけなかった。

